仙流荘駐車場~北沢峠~北沢駒仙小屋~小仙丈ヶ岳~仙丈ヶ岳~仙丈小屋~馬の背ヒュッテ~北沢駒仙小屋(テント泊)~北沢峠
仙丈ヶ岳とは長野県伊那市と山梨県南アルプス市にまたがる南アルプス国立公園内の赤石山脈の北部にある標高3,033 m山である。
初秋の仙丈ヶ岳登山記録
単独行
北東に小仙丈岳、南西に大仙丈岳の小ピークを従え、さらに大仙丈岳の南側には、南アルプス中部の塩見岳に至る長大な仙塩尾根が連なっている。
尾根の間には、東側に小仙丈沢カール、北側に藪沢カール、南東側に大仙丈沢カールと三つのカールを擁している。
男性的な山容の甲斐駒ヶ岳に比べて女性的ななだらかな山容から「南アルプスの女王」とも称されることがある。
アプローチ
中央道伊那ICで降りて1時間ほど走ったところにある仙流荘にある無料駐車場に停めます
そこまでの道のりはしっかり舗装された二車線道路なので安心
第二駐車場まで合わせると350台駐車可能な駐車場
ここで車中泊
翌朝登山基地である北沢峠まではマイカー規制された道を路線バスにてゆく
仙流荘駐車場に隣接している仙流荘前バス停から林道バスに乗車して1時間ほど走る
バス賃は大人1,100円(15kg以上の手荷物代+200円)
始発は6:05、シーズン時は5:00には並ばないと相当待つ事になる。
今回の山行行程
今回は北沢仙駒小屋のテント場にてテントを張り、サブザックで仙丈ヶ岳をピストンアタック
テントまで戻ったら単独行の醍醐味、山での独り酒を堪能して翌朝下山する予定だ。
仙流荘~大滝ノ頭五合目
コースタイム7:05とやろうと思えば日帰りも可能な山
しかし敢えて秋の山中でテン泊をしたいと思い1泊で予定を組んだ
仕事が終わって帰宅したら林道バス停隣、仙流荘駐車場まで車を走らせる
伊那ICから40分ほどで到着
3時間半で着いた
0時車中泊にて就寝
AM5時起床
始発の林道バスに搭乗
北沢峠7:00着
北沢仙駒小屋まで北沢林道を15分ほど歩く
北沢仙駒小屋は改装中の為、テン場の受付宿泊客へのビール販売の仮小屋で設営料を支払う
まだ朝も早いのであまりテントは設営されてなかった
これだけの晴れ模様
午後はテントでいっぱいになるんだろうな
一等地にテント設営
今日はここに荷物をデポしてサブザックでピストンという楽ちん行程だ
台風が近づいているので念入りにテントを固定
準備が出来たらさっそく出発
AM8:00快晴の中登山開始
この時点で少し暑いくらいだ
今日はたくさん汗をか掻きそうだ
歩いて3分の場所に「見晴らし台」がある
ここからは素晴らしい景色を望む事ができるのだ
見晴らせる光景は北岳である
距離はだいぶあるのにこんなにもくっきりと見える
日本第2位の標高を誇る北岳を見てテンションが上がる
今年1~2を争うのではないだろうかという日本晴れだ
筆者は四季の中でも秋の山は特に大好き
今年初の秋山がピーカンなのは非常にうれしい
色着いた樹林帯の木々の合間から北岳が観える
あまりにも美しい山景色に思わず笑みがこぼれる
そこそこ急な登りが続くが、サブザックで5kgくらいの荷物量の為さくさく歩ける
疲労も息切れも感じない
普段重い荷物を背負って登ってる効果が発揮されているのだろうか
しばらく歩くと大滝ノ頭五合目へ出た
十合目が頂上だからちょうど半分くらい着たのだろうか
ここまでコースタイム2:00のところ1:20で上がった
そんなに急いでる自覚は全くないのだが…
大滝ノ頭五合目~小仙丈ヶ岳
休憩は取らずそのまま登っていく
疲労は全く感じていない
登山道はそんなに緩くないのだが荷が軽いとはこうも楽なのか
ふと後ろを振り返ると大迫力で甲斐駒ヶ岳がその姿を現していた
これは圧巻の風景
先月登った甲斐駒をお隣の仙丈ヶ岳から観るのはとても味がある
その内木々の背丈が低くなってくる
この辺りからは標高も高く、高山植物しか生えてない
六合目を超えると完全に森林限界になる
景色を遮るものがなくなり見渡す限りの山々が姿を表す
真っ青な空の下ハイマツの中を鼻歌交じりで歩く
素晴らしい陽気だが初秋の山の風は心地よくも冷たい
ウィンドブレーカーを羽織り歩くことにする
はるか向こうには富士山の姿が見える
いつ見ても威風堂々とした山だ
紅葉でその身をカラフルに染める南アルプスの女王は
まさにその名に恥じない素晴らしい風景を観せてくれる
紅葉の中秋風を浴びながら登る
美しい木々と心地よい風でまるで天国を散歩しているかのようだ
たまに歩みを止め、振り替えり甲斐駒の雄大な姿を拝む
また登りたくなってしまう
思わず鼻歌を歌いたくなるような登山日和
長年山に登っているが、ここまで天候に恵まれることもめずらしい
小仙丈ヶ岳2,855mに到着
ここでスニッカーズかじりながら小休止を取ることにした
360℃見渡してすべてが絶景
小仙丈ヶ岳から見渡せる風景をどうぞ!
小仙丈ヶ岳~小仙丈沢カール
そして再び歩き出す
あの丘を越えたら仙丈ヶ岳の姿が見えるはずだ
仙丈ヶ岳は3,000m級の山にしては危険な個所が無い
その割に景色は絶景で歩き応えもあり百名山を堪能した気分にさせてくれる
しかし紅葉の山は素晴らしい
山の秋は短く1か月もすれば木々は枯れ、すぐに雪化粧を纏うかと思うとこの季節は毎週でも良いから山に来たくなるものだ
ここから先は仙丈ヶ岳のカールを右手に眺めながらの尾根歩きだ
あまりにも綺麗なので見惚れて足を踏み外さないようにしなければ
紅葉の絨毯の稜線歩き
色付く高山植物がカールにびっしり
気付くと仙丈ヶ岳の山頂がすぐそばに迫っていた
日本百名山の一つ、南アルプスの女王、仙丈ヶ岳登頂まであと少しである
今回は「仙丈ヶ岳 (前篇)」レポの紹介でした。
後篇へ続きます。
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